記事内の画像は公式サイトより引用
毎年11月、ポルトガルの首都から少し離れた小さな町ゴレガン(Golegã)で行われる全国馬の祭典(Feira Nacional do Cavalo/The Golegã National Horse Fair)をご紹介します。
ポルトガルの馬祭り、ゴレガンホースフェアとは?
”ポルトガルの最も重要で、素晴らしい馬のイベント”と言われるこの祭典。起源は18世紀から。この祭典はポルトガル在来馬のルシターノ馬(Lusitano)のおかげで有名になったのだとか。
伝統的なポルトガルの乗馬服を身につけたライダーたちが、会場の至るところに登場します。毎日のようにドレッサージュや障害馬術、馬車の大会が開かれており、世界中の馬愛好家が小さな町に集まるそうです。この時期になると宿が取れないこともある、と言われるほど!
火を使ったショーもあり、日本では見ることができないスケールで大迫力な馬たちを見ることができます。
馬のいななき、蹄の音、馬が纏う鈴の音に満たされているこの馬の祭典。ポルトガルの伝統的な馬具を購入することも可能です。もちろん馬の購入もできるため、ご興味ある方はお気に入りの馬を見つけてみるのも良いかもしれません!
馬や馬具だけではなく、ポルトガル料理も堪能できます。美食の国と言われるだけあってそのクオリティは大満足!現地ならではの食を、屋台で気軽に楽しむことができます。
このお祭り、実は”焼き栗”でも有名なんです。毎年11月に10日間行われるこのお祭りには、現地の祝日(11月11日/聖マーティンの日)が含まれます。クリスマスにケーキを食べるように、ポルトガルではこの日に栗を食べるのが習慣で、それゆえにたくさんの焼き栗が売られているのです!栗で季節を味わうとは、日本と似ていますよね!
開催地:ポルトガル・ゴレガン
開催地となるゴレガンとは、一体どんな場所なのでしょうか。
場所は、ポルトガルの首都リスボンの北東約130km、サンタレン地区に位置しています。
小さな町ですが、ルシターノ馬のブリーダーが多く住んでおり、”馬の都”として知られています。
お祭りの歴史
この馬の祭り、以前は単純な農業フェアとして行われていたイベントでした。
このイベントには、ルシターノ馬のブリーダーたちも招待されており、彼らは自慢の馬を披露して売買し始めたのです。
当初は「馬の売買を行なっている”農業フェア”」だったにも関わらず、いつしか世界中の人が馬を求めて訪れるようになり、イベントの名前まで変わった歴史があります。
ポルトガル原産種「ルシターノ馬」
次に、ポルトガル原産のルシターノ馬(Lusitano)についてご紹介します。
ルシターノ馬は、紀元前2,000年(20,000 BC)にはすでに存在しており、紀元前800年(800 BC)には軍馬として有名になっていた品種です。
毛色は葦毛、鹿毛、栗毛が一般的とされていますが、青毛や河原毛、パロミノのルシターノ馬も稀にいます。
体高は157cmから160cmですが、163cmを超える馬も!
軍用、ドレッサージュ、闘牛に適性がある馬ですが、現在は主にドレッサージュと闘牛の場面で活躍しています。とても勇敢な性格で知性に富んでいます。体格が良く、アーチを描く太い首、筋肉質な肩と脚、深い胸、が特徴です。
おわりに
日本に日本在来種の馬がいるように、世界中には様々な馬が、それぞれの用途で品種改良されてきています。
各国の原産種をみて回る馬旅行ができたら最高ですね〜!