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【インド在来馬】くるくる回る耳が可愛い!インドの在来馬マルワリ

インドといえば、カレーの国!?

日本でアニメやドラマにもなった大ヒット書籍「夢をかなえるゾウ」のモデルにもなったゾウの神様 “ガネーシャ” をイメージをする方もいるかもしれません。

このようにあまり馬のイメージがない「インド」ですが、実は、と〜っても特徴的な在来馬がいるのです!!(在来馬とは、その土地に古くから住んでいる馬の品種のことです)

今回は、そんなインド在来馬「マルワリ」の魅力をご紹介します。

輸出禁止の希少品種!インド在来馬マルワリ

マルワリはインド北西部の在来馬で、非常に珍しい品種です。

アラブ種の影響は受けていないということは分かっていますが詳しい起源は曖昧という、ミステリアスな馬でもあります。

12世紀から軍馬として厳しく管理されていたため、体は丈夫で筋肉質、性格は忠誠心が高く勇敢といわれる馬です。2000年に輸出が解禁されて以降、珍しさもあり世界中で人気を集めています。

そんな彼らのもっとも目立つ特徴は”カールした耳”。外側へ向くようにくるんと丸まり、ほとんど両耳の先がくっついています。この耳は180度動かすことができるとのこと!

体高は牡馬が約150cm、牝馬が約140cmとあまり大きい品種ではありません。毛色はさまざまですが、数が多いのは黒鹿毛や鹿毛。中央アジア南西部の国”トルクメニスタン”の在来馬アハルテケのようなメタリックな毛色を持つマルワリもいるのだそう。

白馬はマルワリと認められませんが、葦毛は「もっとも縁起が良い」とされ重宝されます。つづいて縁起が良いとされるのは斑毛。ちなみに、色を問わず”流星+4本の脚が長白”は幸運のあかしです。

反対に縁起が悪いのは、青毛。インドでは黒は死や暗闇のシンボルであり、黒い馬は不吉とされます。

マルワリは現在、農耕馬としてだけではなく乗馬としても活躍中。セレモニーや宗教的儀式でも登場しています。「踊るために生まれた」と現地の人から称されるほどのマルワリは、ドレッサージュ(馬場馬術)での動きに適性を持った馬です。

華やかなセレモニーに登場するマルワリは全身を銀や宝石、鈴で飾られ、圧巻のパフォーマンス力で見る人を魅了します。

7つの頭に、空も飛べる!?インドの馬の王様ウッチャイヒシュラヴァス

ウッチャイヒシュラヴァス(サンスクリット語:उच्चैःश्रवस्)は、数々のインド神話に登場する馬。

頭は7つ、さらに空を飛ぶとされています。描かれる絵によっては翼がないのですが、それでも飛べるとのこと。

ウッチャイヒシュラヴァスという名前は”長い耳”や”大きないななき”の意味です。この馬はバラモン教、ヒンドゥー教において「神のなかの神」とされる”インドラ”の乗り物と定義されており、最高の馬、馬の王とされます。

この馬の王様、インド神話において”乳海攪拌”といわれる天地創造が行われたときに出てきたのだとか。

インドの大叙事詩”マハーバーラタ”にも登場するほか、インドのさまざまな聖典や神話、物語に登場。それによると、真っ白な馬体であると書かれています。目立った活躍はないようですが、”神様が乗る馬”として描かれています。

マハーバーラタが完成されたのが紀元前2世紀〜紀元後1世といわれています。遥か昔から、インドでは馬との関わりがあった、ということではないでしょうか。

象だけじゃない!インドは馬と深く関わる国

希少な在来馬だけでなく、インド神話にも馬が出てくるというインド。

「神様が乗る」という目的のための馬が表現されている点は、日本の神馬と似た特徴があり、近いものを感じますよね。

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